「災害や戦争、失業などで家をなくしてしまった時
人を最後にプロテクトするのは服になる」
というコンセプトで誕生した、津村氏デザインの
「FINAL HOME」というブランドがあります。
見た目はフラットなナイロンコートやボトムの、
表生地と裏生地の隙間をジッパーで開閉し
全身ポケットとして利用できる、まるで「究極の家」のようなウェア。
寒さをしのぐため、ポケットに新聞紙を詰めれば防寒着になり、
災害に備え、フード部分にスポンジを入れておくこともできたり、
あらかじめ非常食や医療キットを入れておけば、非難着になるなど
個人の用途に適応できるようになっているウェア。
(詳しくは
公式サイトの「ABOUT」ページを参照してね)
奇しくもこれは、阪神淡路大震災の起る前年に発信され
私のもとに届きました。
まさか本当に新聞紙を丸めて入れて着用するような事態になるなんて
当時は思いもしなかったけれど、あのコートがあったことで
被災時はちょっとだけ救われました。
地球を意味する円形に、上下に反転させた家のシルエットがロゴマーク。
見方によっては、矢印や放射能マークに見えることも考慮にいれ
安心と危険が表裏一体なことも暗示しているのだそうです。
(タグには血液型などの情報も書き込めるようになってるよ)
リサイクル適応商品として、洗濯後、ショップに持ち込めば
NGOなどを通じて被災者や難民の救済に寄付してくれるので
今はもう、私の手元には、このリュックだけになったけれど
これだけは、災害時の持ち出しリュックとして常備しています。
それぞれのポケットは取り外しもできるので
生理用品なんかを入れておいても、使い勝手が良いです。
メインの中を覗いてみると、軍手や救急箱がみえますね。
中身はどうなっているのか
先週末に点検してみました。。
左端から、DIYで買い置きしていた軍手
ビールか何かの景品だったレジャーシート
ヒャッキンの懐中電灯と電池
トップバリューの箱無しティッシュペーパー
レジ袋やビニル袋マスクなどなど
タオルは黄色にしています。
この他に、ペットボトルの水やロープを
すぐに出せるように、サイドポケットに入れてあります。
ロープは、洗濯干し用のロープなんだけど
丈夫なので、救助の時や、怪我をした時の止血用にもなるの。
何も特別なものは無くて、
こんなように日常で手に入るものばかり。
わざわざ買出しに行ったり、多くを持つ必要なんてないよ。
今回補給したのは、
スプーンマンの蓋付き缶々に、命を繋ぐチョコレートと
救急箱には、いつも呑んでいる薬を更新。
あとは、マンションの防災訓練で貰った、
携帯用トイレがあったことを思い出し、気休めに追加したくらい。
16年前の震災は、明け方未明に起ったこともあり
ずっと寝室にこのリュックを置いていたけれど、
震災は時間を選ばない。
そんな当たり前のことを、今回思い知らされ
玄関に出しておくことにしました。
本当は、こんなものも咄嗟に役には立たないかもしれないし
その時どこに居るのかもわからない。
でも、家を飛び出さなきゃならない時、パニックを避ける意味では
この子は必要かなと。
全てが気休めでしかないけれど
普段から備えておくことで意識を高めたいです。
そうすれば、被災地でもない地域のスーパーから
忽然と商品が無くなる、なんていう驚きの事態も、防げるよね。
カップラーメンやレトルトを買いだめし
あの人達は今夜何を食べるのだろう
被災地に住むブログ友達のりんごさんの
とある記事で書かれていたこの言葉が胸に突き刺さりました。
FINAL HOME
究極の家は
それぞれの人の、気付きや思いやりの中に
潜んでいるのではないでしょうか。
人気blogランキング 雑貨ブログ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・